複業とは?副業との違いや得られるメリットを解説
2026.5.26(火)
最近よく耳にする「副業」と「複業」。
どちらも同じ「ふくぎょう」という読み方ですが、実は意味合いが異なります。
この違いを理解することが、あなたのキャリアの可能性を広げる第一歩になるかもしれません。
本記事では、それぞれの定義からメリット、そしてビジネスパーソンが始めるための具体的なステップまでを解説します。
これからのキャリアを考える上で、新しい働き方の選択肢として参考にしてみてください。
複業・副業が広がる背景にある3つの社会変化
複業や副業が広がっている背景には、大きく3つの社会変化があります。
ここでは、その流れを「働き方改革の推進」「リモートワークの普及」「企業の人材活用の多様化」という3つの観点から見ていきましょう。
政府による働き方改革の推進
近年、政府による働き方改革やモデル就業規則の改定を通じて、副業を容認する流れが広がってきました。
副業・兼業の促進に関するガイドラインも整備され、企業が副業を認めやすい環境が少しずつ整いつつあります。
リモートワークの普及
リモートワークの普及によって、勤務地や通勤時間に縛られず、本業の合間に副業へ取り組みやすくなりました。
場所を問わず働ける環境が整ったことで、地方在住の人や子育て中の人なども複業に挑戦しやすくなっています。
企業による人材活用の多様化
少子高齢化や人材不足を背景に、企業が外部のビジネスパーソンを活用する動きも広がっています。
正社員雇用にこだわらず、業務委託で専門スキルを活かせる募集が増えたことで、本業を続けながら社外で活躍する選択肢が現実的になりました。
「複業」と「副業」の定義と目的の違い
「複業」と「副業」は、どちらも複数の仕事を持つ働き方ですが、その定義と目的には明確な違いがあります。
副業が本業を軸にした収入補完的な位置づけであるのに対し、複業はすべての仕事を「本業」と捉え、キャリアビルディングを目的とする側面が強いのが特徴です。
それぞれの言葉の定義を正しく理解することで、自分が目指す働き方がより明確になるでしょう。
ここでは、それぞれの定義と目的の違いについて詳しく見ていきます。
本業を主軸に収入を得る「副業」
「副業」とは、メインとなる本業があることを前提に、それ以外の時間で補助的に収入を得るための仕事を指します。
主な目的は、現在の収入にプラスアルファの収入源を確保することにあります。
そのため、本業のスケジュールを最優先し、空いた時間を活用して取り組むのが一般的です。
業務内容は専門スキルを活かすものから、比較的始めやすいものまで多岐にわたりますが、あくまで本業が主軸であるという点が「複業」との大きな違いです。
複数の仕事を本業と捉える「複業」
一方、「複業」は、複数の仕事をすべて「本業」として捉える働き方です。
それぞれの仕事に優劣をつけず、すべてにプロフェッショナルとして責任を持って取り組みます。
複業の目的は収入の確保に限りません。
むしろ、スキルアップやキャリアの幅を広げること、新たな挑戦の機会を得ることなど、自己成長やキャリアビルディングに重きを置くケースが多いのが特徴です。
そのため「パラレルキャリア」や「スラッシュキャリア」とも呼ばれ、主体的にキャリアを築いていきたいと考える人に注目されています。
「兼業」「パラレルワーク」との違い
「複業」や「副業」と似た言葉に、「兼業」や「パラレルワーク」があります。
「兼業」は、本業以外に仕事を持つ点で副業と似ていますが、本業と同程度の比重で取り組む仕事を指す場合に用いられることが多いです。
法律で明確に定義されているわけではありませんが、仕事への関わり方のニュアンスが異なります。
一方で「パラレルワーク」は、複数の仕事を並行して行う働き方を指し、「複業」とほぼ同じ意味で使われる概念で、報酬の有無を問わず、本業と並行して行う活動全般を指す言葉として使われることもあります。
研究活動や社会貢献、ボランティアといった非営利の取り組みもその範疇に含まれる点が、収入を主目的とする副業との違いです。
ビジネスパーソンが複業・副業で得られる4つのメリット
複業や副業は、単に収入を増やすだけでなく、ビジネスパーソンにとって多くのメリットをもたらします。
本業だけでは得られない経験やスキル、人脈は、あなたの市場価値をさらに高めてくれるでしょう。
また、変化の激しい時代において、複数の収入源を持つことは経済的な安定と精神的な余裕にもつながります。
ここでは、複業・副業がもたらす4つの具体的なメリットについて解説します。
本業との相乗効果で市場価値を高めるスキルが身につく
複業・副業の大きな魅力は、本業だけでは得られないスキルや経験を積める点です。
例えば、本業では関わることのない新しい技術領域に挑戦したり、異なる業界のプロジェクトに参加したりすることで、自身のスキルセットを大きく広げられます。
そこで得た知識や経験を本業にフィードバックすれば、社内での新たな価値発揮につながるでしょう。
このように、本業と複業・副業が相互に作用し合うことで、ビジネスパーソンとしての市場価値を効果的に高めていくことが可能です。
加えて、社外で自分のスキルがどの程度通用するのかを試せる場としても、複業・副業は有効です。
社内評価だけでなく、社外の評価を通じて自身の市場価値を客観的に把握できることは、今後のキャリアを主体的に考える上での貴重な手がかりになるでしょう。
複数の収入源で経済的な安定と選択肢の自由を得る
本業の収入に加えて、複数の収入源を持つことは経済的な安定に直結します。
収入が増えることで、将来のための貯蓄や、さらなるスキルアップのための自己投資に資金を充てられるようになります。
また、経済的な余裕は、キャリアの選択肢を広げることにもつながります。
例えば、すぐに転職や独立を考えていなくても、「いざとなれば別の道もある」という安心感は、より主体的にキャリアを考える上での大きな支えとなるでしょう。
新たな人脈がキャリアビルディングのきっかけになる
複業や副業は、社外に新たな人脈を築く絶好の機会です。
本業の会社だけでは出会えなかったような、多様なスキルや価値観を持つ人々と仕事を通じてつながることができます。
こうした新たな出会いは、刺激的な情報交換の場となるだけでなく、思わぬビジネスチャンスにつながることも少なくありません。
将来のキャリアを考えたとき、社外の多様な人脈はあなたの可能性を広げる貴重な資産となるでしょう。
ひとつの企業に依存しないキャリアのリスクヘッジ
終身雇用が当たり前ではなくなった近年では、一つの企業にキャリアのすべてを委ねることはリスクとも考えられます。
会社の業績不振や事業方針の転換など、個人の努力だけではどうにもならない状況も起こり得ます。
複業・副業によって社外にも活躍の場を持ち、複数の収入源を確保しておくことは、そうした不測の事態に備える有効なリスクヘッジです。
万が一、本業の継続が困難になったとしても、もう一方の仕事があるという事実は、経済的な安定だけでなく精神的な支えにもなるでしょう。
複業・副業を始める前に知っておきたい注意点
複業・副業は多くのメリットがある一方で、始める前に理解しておくべき注意点も存在します。
特に、本業とのバランスや会社のルール、税金に関する手続きなどは、後々のトラブルを避けるためにも重要なポイントです。
これらの注意点を事前にしっかりと把握し、計画的に準備を進めることが、複業・副業を成功させる鍵となります。
ここでは、特に押さえておきたい3つの注意点について解説します。
時間と体調の自己管理がより重要になる
複業・副業を始めると、これまで以上に徹底した自己管理が求められます。
本業に加えて新たな仕事に取り組むため、労働時間が長くなりがちです。
無理なスケジュールを組んで睡眠時間を削ってしまうと、体調を崩し、結果的に本業と複業の両方に悪影響を及ぼしかねません。
自分自身のキャパシティを正しく把握し、持続可能なペースで働けるよう、時間と体調を管理することが何よりも重要です。
本業へのコミットメントとのバランス
複業・副業を行う上で、本業へのコミットメントを維持することは大前提です。
新しい仕事に夢中になるあまり、本業のパフォーマンスが疎かになってしまっては本末転倒です。
本業での信用を失うことは、長期的なキャリアにとって大きな損失になりかねません。
あくまで本業がキャリアの基盤であることを忘れず、双方の仕事に責任を持って取り組むバランス感覚が求められます。
本業の状況に合わせて複業・副業の稼働を調整するなど、柔軟な対応を心がけましょう。
本業と副業の両立を叶える、時間管理術については「副業の時間管理術を解説|労働時間ルールから目的設定・確定申告まで」にてご紹介しておりますのでお読みください。
勤務先の就業規則は必ず確認する
複業・副業を検討する際に、最初に行うべきことは勤務先の就業規則の確認です。
近年では、政府の方針もあり副業を容認する企業は増えていますが、依然として禁止または許可制としている企業も少なくありません。
就業規則を確認せずに始めてしまうと、後々トラブルに発展し、最悪の場合、懲戒処分の対象となる可能性もあります。
特に、本業の競合にあたる業務や、社内の情報やノウハウを利用するような仕事は厳しく制限されている場合が多いため注意が必要です。
ルールを正しく理解し、必要であれば人事部などに相談した上で、クリーンな形でスタートしましょう。
この時あわせて押さえておきたいのが、競業避止義務と秘密保持義務という2つの観点です。
競業避止義務は、本業と競合する事業に関与しないことを求める考え方であり、同業他社からの募集を受ける際には特に注意が必要となります。
競業避止義務の詳しい説明や、トラブルの回避術については、「競業避止義務とは?懸念点を解消して副業を始める方法を解説」にて解説しておりますのであわせてお読みください。
一方の秘密保持義務は、本業で知り得た営業秘密や顧客情報を社外に持ち出さないという責任です。
これらを軽視すると法的なトラブルにつながる可能性があるため、就業規則とあわせて事前に確認しておきましょう。
秘密保持契約の詳しい基礎知識については、「NDA(秘密保持契約)とは?副業を始める前に知っておきたい基礎知識を解説」にて解説しておりますので参考にしてください。
複業・副業に向いている人と慎重に判断したい人の特徴
複業・副業を始める前には、運用面の注意点とは別に、そもそも今の自分にフィットする働き方かを見極めておくことも大切です。
ここでは、向いている人と慎重に判断したい人の特徴をそれぞれ3点ずつ整理します。
向いている人の3つの特徴
- 本業で培った専門スキルや経験を持っている
- 自己管理やタイムマネジメントが得意である
- 新しい挑戦やキャリアビルディングに前向きである
こうした特徴が揃っている人は、複業・副業の効果を引き出しやすい傾向にあります。
すでに本業で培ったスキルがあり、自分でスケジュールを管理でき、外の世界に踏み出すこと自体を楽しめる人にとっては、複業・副業がキャリアの成長機会として機能しやすいでしょう。
慎重に判断したい人の3つの特徴
- 既存業務で心身ともに余裕がない
- 家事・育児・介護などの負担が大きい
- 1社でじっくりキャリアを築きたいと考えている
該当する場合でも、将来の選択肢として情報収集だけ進めておくのは有効です。
今すぐ動かなくても、自分に合うタイミングが来たときに動き出せる準備になります。
そのため、まずは無理のない範囲で情報に触れておき、自分のフェーズが変わった段階で具体的な行動に切り替えるという考え方もおすすめです。
【3ステップ】ビジネスパーソンが複業・副業を始める方法
複業・副業に興味はあるけれど、何から始めたら良いかわからないという方も多いでしょう。
大切なのは、やみくもに探し始めるのではなく、順序立てて準備を進めることです。
未経験からでも複業・副業を始めることは可能ですが、自分自身の経験を整理し、自分に合った仕事を探し、慎重に最初の一歩を踏み出すといった順序立てた準備と継続的な努力が重要です。
Step1. これまでの経験やスキルを棚卸しする
棚卸しに入る前に、まずは「なぜ自分は複業・副業をするのか」という目的を言葉にしておくことをおすすめします。
収入を増やしたいのか、スキルを試したいのか、キャリアの幅を広げたいのかで選ぶべき募集の方向性は大きく変わるからです。
まず最初に、これまでのキャリアで培ってきた経験やスキルをすべて書き出してみましょう。
営業成績やプロジェクトマネジメント経験といった具体的な業務実績はもちろん、「〇〇のツールに詳しい」「後輩への指導が得意」といったことも立派なスキルです。
自分では「当たり前」と思っていることでも、社外では高く評価される専門性である可能性は十分にあります。
この「棚卸し」作業を通じて、自分の強みを客観的に把握することが、自分に合った複業・副業を見つけるための重要な第一歩となります。
Step2. 自分に合った募集を探す
自分の強みが明確になったら、次は仕事専用SNSや転職サイト、エージェントなどを活用して自分に合った募集を探してみましょう。
YOUTRUSTのような仕事専用SNSでは、プロフィールを充実させておくだけで、あなたのスキルに興味を持った企業から直接スカウトが届くことがあります。
友人や同僚とのつながりを通じて、信頼できる募集情報に出会えるのもキャリアSNSならではのメリットです。
まずはどのような募集があるのかを眺めて、市場のニーズや自身のスキルの需要を確かめてみることから始めるのがおすすめです。
Step3. まずは「話を聞きたい」で情報収集を始める
興味のある募集を見つけても、いきなり「応募」するのは少し勇気がいるかもしれません。
そんな時は、まず「話を聞きたい」ボタンを押して、カジュアルな情報交換から始めてみるのがおすすめです。
選考の場ではないので、リラックスして業務内容の詳細やチームの雰囲気、働き方のリアルな部分について質問できます。
このステップを踏むことで、企業とのミスマッチを防ぎ、安心して複業・副業の第一歩を踏み出すことができるでしょう。
まずは情報収集と割り切って、気軽にアクションを起こしてみてください。
複業・副業で収入を得たら知っておきたい確定申告の基礎
複業・副業で収入を得るようになると、税金の手続きについて理解しておく必要があります。
会社員勤めの場合、本業の税金は年末調整で会社が手続きしてくれますが、副業で得た収入については自分で確定申告をしなければならないケースがあります。
特に、副業での所得が一定額を超えると申告義務が発生するため、注意が必要です。
ここでは、確定申告が必要になる条件や、節税メリットのある青色申告について、基本的な知識を解説します。
所得がいくらから確定申告は必要?
ビジネスパーソンが複業・副業を行う場合、年間の「所得」が20万円を超えると確定申告が必要になります。
ここで言う「所得」とは、売上などの収入全体から、仕事に必要な経費(交通費や資料代など)を差し引いた金額のことです。
例えば、年間の収入が25万円でも、経費が6万円かかっていれば所得は19万円となり、原則として確定申告は不要です。
ただし、これは所得税の話であり、所得が20万円以下でも住民税の申告は別途必要になるため注意しましょう。
なお、副業で得た所得は、実態から判断して雑所得に分類されることが一般的です。
ただし、継続性や規模、記帳状況などから「事業所得」として評価される場合もあり、その際は後述する青色申告の選択肢も視野に入ってきます。
確定申告の具体的な方法については、「副業の確定申告はいつ必要?所得区分・経費・青色申告まで徹底解説」で解説しておりますので参考にしてください。
青色申告のメリットと手続きの概要
確定申告の方法には「青色申告」と「白色申告」の2種類があります。
青色申告は、最大65万円の特別控除が受けられるなど、税制上の大きなメリットがあります。
これにより課税される所得を低く抑えることができ、節税につながります。
青色申告を行うには、事前に税務署へ「開業届」などを提出し、複式簿記という形式で日々の取引を記帳する必要があります。
手続きの手間は増えますが、複業・副業の規模が大きくなってきたら、青色申告を検討する価値は十分にあるでしょう。
青色申告をお考えの方は、「会社員が副業で青色申告できる条件とは?白色申告との違いやメリットを解説」を読んで、まずは白色申告との違いを理解してみてください。
自分に合った複業・副業でキャリアの可能性を広げよう
本記事では、「副業」と「複業」の違いから、ビジネスパーソンが始めるメリット、具体的なステップ、注意点までを解説しました。
収入を得るためだけでなく、複業・副業はスキルアップや人脈形成、キャリアのリスクヘッジなど多くの可能性を秘めています。
大切なのは、自分自身の目的を明確にし、本業とのバランスを取りながら、無理のない範囲で始めることです。
まずは自身のスキルを棚卸しし、YOUTRUSTでどのような可能性があるのかを覗いてみることから、新しいキャリアの扉を開いてみてはいかがでしょうか。

※本記事の制作には生成AIを活用していますが、編集者によってファクトチェック・編集をしています。また、掲載している画像はすべて編集者が制作したものです。









